休日は列車にゆらりと身を任せてぼーっと車窓を眺めるのが最高の癒やし。鉄道さんぽを愛する、ナサマチです。
鉄道沿線で見つけたお店を紹介しながら、仙台駅発の【ゆらり鉄道さんぽ】をお届けしています。
今回乗車するのは、「快速湯けむり号」。仙台駅～小牛田駅間の東北本線と、小牛田駅～新庄駅間の陸羽東線を走る、土日祝日限定の列車です。こちらは指定席なので、いつものように「ふらり」ではなく、事前（…といっても乗車15分前）に予約をしました。
そして今回なぜこちらを選んだかというと・・・
鉄道開業150年記念で特別仕様になっている「レトロラッピング車両」に乗りたかったから！ 鉄道開業当時の客車をイメージしたデザインなのだそうです。
きたきた！ 鉄道ファンの皆さんに迎えられて駅ホームへ。
どこまでも続く田園！東北本線～陸羽東線
仙台駅を出発後、松島湾の海岸線を通り過ぎ、ほどなくして小牛田駅に到着。通常はこちらで乗り換えですが、快速湯けむり号は乗車したまま山形・新庄へと向かう「陸羽東線」へ。
小牛田駅は多くの路線が乗り入れすることから「鉄道の町」といわれています。カラフルな車両や貨物列車が並んでいて、駅ホームに座っているだけで１日過ごせそう・・！鉄道ファンにはたまりません。
「陸羽東線」は、松尾芭蕉の「奥の細道」のゆかりの地、そして温泉地を通ることから「奥の細道湯けむりライン」の愛称でも親しまれています。
さすがは大崎耕土！ ひたすらに田園の中を走り抜けます。１時間もぼーっと眺めていたら何だか視力が回復しそう。
岩出山駅に到着
仙台駅を出発して約１時間半。今回は「岩出山」駅で下車。
目的地のひとつ、駅の隣にある「鉄道資料館」へ向かったのですが・・
あれ？カーテンが閉まってる。
ん？「営業日:月～土曜」
「あ、今日、日曜だ」
ゆるいがモットーの鉄道さんぽですが、ゆるすぎました・・。またリベンジします！
気を取り直して、もうひとつの目的地へ。陸羽東線は１時間に１・2本と運行が少ないので、10分ほど歩いて「有備館駅」へ向かいます。
この日の気温は33度。「こんなことなら有備館駅で降りればよかった・・」と後悔しつつ、汗だくになりながら歩いていると川の音が。
川沿いを歩いていくと案内を発見。伊達政宗公が岩出山城を造るのと同時に掘ったという「内川（うちかわ）」という歴史ある川なのだそうです。
CAFE PERSIMMON（パーシモン）
２つ目の目的地「カフェ パーシモン」に到着。「有備館」駅から徒歩約3分のところにあるカフェです。
入口から素敵なお店の予感！
こちらは営業中です！よかった・・！
店内に入るとコーヒーの良い香り。カウンターで店員さんがドリップしていました。
ホットも惹かれるけど、今日は「アイスコーヒー」（600円）の気分。「チーズケーキ」（400円 ※ドリンクセットで50円引き）と王道のコンビを注文！
チーズケーキは優しい味わい。注文後に豆を挽いて淹れてくれるという、爽やかな苦みのコーヒーとともに、火照った体をクールダウンさせてくれます。
店内にある大きなステレオからは、心地よいジャズの音色が。何だか音に包み込まれているような感覚…！ きっとこだわりが詰まっているんだろうな～
ゆっくりくつろいでいると、「どこから来たの？」と店員さんが優しく話しかけてくれました。お話を聞いてみると、老舗の雰囲気のお店ですが、オープンしたのは約7年前。音楽、とくに音楽機材が好きだというマスターと奥さま・息子さんの3人で営んでいるそう。
宮大工さんが手掛けたという建物は、和を基調としながらも、手すりに曲がりを加えるといった洋風のテイストも取り入れたのだとか。そんな遊び心が、お店に流れるジャズの音楽とマッチしています。
コロナ前はミュージシャンや音楽好きのご近所さんが集まり、ライブをしていたそうで、店内にはグランドピアノやギターもありました。「今はなかなか難しいけれど、それでも何か音楽を楽しむ場を作っていきたい」と息子さんがお話を聞かせてくれました。
有備館駅
帰りは有備館駅から乗車します。
有備館駅は切符を販売していない無人駅なので、事前に「乗車駅証明書」または車内で「整理券」をゲット。仙台駅下車なら乗り越し精算機で支払いできます。
帰りは鈍行でゆっくりと。このずんだカラーの車両が落ち着くんですよね～
ジャズ気分が高まった帰り道、イヤホンから流れるのはジャズのスタンダードナンバー「A列車で行こう※」。ジャズを聴きながら、青空と田園の中を走り抜ける列車旅－。最高に贅沢なひとときでした。
・・後から調べてみたところ、「A列車」とは地下鉄のことなのだそう・・！
※「Take the A train」（作詞・作曲／ビリー・ストレイホーン）
CAFE PERSIMMON（パーシモン）
宮城県大崎市岩出山字上川原町7-7
営業時間 10:00～18:00
定休日 水曜・木曜日
TEL 090-8785-8460
https://cafe-persimmon.info/
コメント