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魅知国定席 花座で寄席デビューしてきた!《#調べてTANELUN》

今回の《街なかの気になる》は?

仙台の街なかの「気になる」こと・もの・スポットを、タネルンがリサーチする《#調べてTANELUN》。寄り道感覚で気楽に、時にはマニアックなところまでじっくりと掘り下げれば、夢中になれるものが見つかるかも!

今回調査するのは、東北唯一の常設の寄席として、約4年前に誕生した「魅知国定席(みちのくじょうせき) 花座」。

花座では、ほぼ毎日のように仙台や東北、そして東京で活躍している落語家や芸人が公演を実施。青葉区一番町の一角に、ずらりとちょうちんが並ぶレトロな外観はフォトスポットとして人気の一方、「敷居が高そうで、実際に公演には行ったことがない」という人もいるのでは。

今回はそんな皆さんに代わって、寄席初体験のTANELUNスタッフが公演に潜入してきました。

仙台三越近く、一番町四丁目商店街のアーケードを歩いていると、さっそく太鼓の音が?  軽快な音に誘われるように「花座」へ向かうと、

…おお! 外から太鼓を叩いている様子が見えます。

後ほどスタッフに聞いてみたところ、こちらは開場を知らせる「一番太鼓」というもの。お客さんがたくさん来るように「ドンドンドンと来い」と聞こえるように叩いているそうですよ。

花座「魅知国仙台寄席4月下席」へ!

この日行われていた公演は「魅知国仙台寄席4月下席」。

ちなみに落語では、毎月1日から10日の間に行われる公演を「上席(かみせき)」、11日から20日まで行われる公演を「中席(なかせき)」、21日から30日の間に行われる公演を「下席(しもせき)」というそうです。

ここ花座では、毎月1日から5日に「上席」、26日から30日に「下席」が行われ、全国的に人気の落語家や地元のお笑い芸人などが出演しています。

会場の中は?

それでは、さっそく会場へ!

「こんにちは~! 今日の午前中のチケットを購入したいんですけど…」

入口すぐの受け付けで無事にチケットをゲット。今回の公演は、大人2,000円です。

売店で購入したドリンクなら、公演中に飲んでもOK。今は感染症対策のため、アルコール・おつまみの販売は中止しているそうです。

…あ!裸足厳禁。会場は靴を脱いで上がるスタイルなんですね。サンダルの季節は、靴下・ストッキングを忘れずに。

会場は2階。階段を上っていくと…

思ったよりもこぢんまりとしていて、ステージ・高座(こうざ)が近い!! 座席は最大36席・全席自由席です。

常連さんらしきお客さんは、すでに前の方の席に。今日は初めてだから後ろの方にしておこうかな~

会場の様子はこちらの動画もチェック!

いよいよ開幕!

受け付けでもらえるプログラムを眺めながら開演を待ちます。

花座の上席・下席では、前座(落語)→色物→二ツ目(落語)→色物→真打ち(落語)と登場し、昔から続く寄席本来の伝統的な形を楽しむことができるのだそう。

※色物とは、漫才、マジック、津軽三味線、尺八、漫談、太神楽などの落語以外の演芸のこと。

この日のトリ・主任は、全国各地で活躍する落語家・三笑亭 可龍(さんしょうてい かりゅう)さん。そして、すこっぷ三味線奏者の若葉舞さん、仙台で活動しているお笑いコンビ「ニードル」のライブもあり、落語だけでなくさまざまなエンターテインメントが1つの公演で堪能できます。

三味線や太鼓の軽快なお囃子でいよいよ幕開け。ついに始まる!なんかドキドキしてきた…!

花座の上席・下席は、幕あいに生のお囃子が演奏されるそう。一気に気分が高まります。

前座や二ツ目の高座では、枕(まくら)という日本語のリズムを楽しむ噺や最近あった師匠とのやり取りを交えた身近な出来事などから始まり、意外にも落語になじみがなくても理解できる内容。

「・・・あははは!」ってあれ?  笑いに包まれるうちに緊張がほぐれ、「仲入り」といわれる休憩に。

その後は地元ネタ満載のニードルのライブ。お客さんに質問を投げかける場面もあり、

「この中から見たいネタを選んでください」

って、え!? 今決めるのー! まさに生ライブの醍醐味です。

そして本日の主任・三笑亭 可龍さんの噺へ。声のトーンや表情がダイレクトに伝わり、臨場感たっぷり! 自然と頭の中に情景が浮かびます。クライマックスに向かうに連れて落語の世界に引き込まれ、あっという間に2時間が終了しました。

花座の魅力って?

公演後、三笑亭 可龍さん(写真左)とニードル(中央・伊藤政仁さん、右・GAKIOさん)の2人に、話を聞くことができました。

三笑亭 可龍さん「地方都市に常設の寄席があるのは珍しい。なかでも花座はお客さんとの距離が近いので、リアクションが直に伝わってきます。お客さんと一緒にライブを作っている感覚が魅力ですね」

ニードル・伊藤さん「僕らも今日のようにお客さんとコミュニケーションを取りながら、アットホームな雰囲気でライブができるのが楽しいです」

ニードル・GAKIOさん「チケットの価格も手頃なので、食わず嫌いをせずにぜひ一度訪れてみて。きっと身近に感じられるはず」

そもそも花座は、「いつでも気軽に寄席を楽しんでほしい」と誕生した場所。人気の公演は事前に売り切れる場合もありますが、基本は予約なしで当日にふらっと立ち寄ってOKなのだそう。仕事帰りに、また映画を観に行くような感覚で訪れてみるのもアリかもしれません。

皆さんもこの機会に寄席デビューしてみませんか。

【6月の公演予定】
〈花座デビューにおすすめ!〉
・6/1(水)~5(日)「魅知国仙台寄席6月上席」
・6/26(日)~30日(木)「魅知国仙台寄席6月下席」
〈落語をじっくり楽しみたい人へ〉
・6/11(土)「春風亭柳之助落語会」
・6/16(木)「桂小南独演会」

魅知国定席 花座
宮城県仙台市青葉区一番町4-4-23
TEL 022-796-0873
カウンター窓口の営業/当日1回目の公演の開演1時間前から
https://hanaza.jp/

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