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深井ゆきえ【気付きを、あえて言葉で】vol.3

フリーアナウンサーの深井ゆきえです。

仕事にプライベートに忙しく過ごしている中で、何気なく見過ごしてしまっていることや、忘れてしまい「なかったこと」になりがちな些細なこと。“伝える”仕事に携わっているフリーアナウンサーの私が、そんな気付きを言葉にしてすくい取り、考えを巡らせ、日々の中で積み重ねていきます。

ストレスフルを解消してくれるのは大自然

仕事柄、「情報」からは逃れられない。今何が起きているのか、まるで呼吸するようにスマホやP C、T Vと共にいるのが「普通」の毎日。「知っておかなければならないこと」「やらなければならないこと」が脳内で膨張し咀嚼が追いつかなくなると、ある瞬間、「あ、もう溢れるかも」という瞬間がある。いわゆる「ストレスフル」と呼ばれる状態。そんな時、わたしをまっさらな状態に戻してくれるのは、やはり大自然以外にないと常々思う。

先日、久しぶりに蔵王の御釜を訪れた。宮城県民歴20年、御釜は幾度となく訪れているけれど、今回は初めて山形側からリフトに乗ってみた。

なんともレトロな佇まいのリフト乗り場。売り場も看板もチケットも、まるで古き良き昭和の時代にタイムスリップしたよう。幼い頃は大の苦手だった1人乗りリフトも意外に快適で(トラウマ克服!)あっという間に刈田岳山頂に到着。

目の前に佇む蔵王連峰の象徴・御釜の景色に思わずため息が出る。この日は天気にも恵まれエメラルドグリーンがとても鮮やか。すっかり気分も晴れて満足したけれど、せっかくだからトレッキングがてら少し周辺を歩いてみることにした。

ご存知、御釜は刈田岳、熊野岳、五色岳に囲まれた火口湖だが、そのうちの熊野岳山頂へ向かった。時間にすると30分もかからないくらいだけれど、驚いた。

大自然の迫力・エネルギーで心のモヤモヤ・ドロドロが浄化

「ここは火星ですか?」と言いたくなるような赤茶色のゴツゴツとした岩、ダイナミックな景色。ああ、そうだ、蔵王は活火山なんだと改めて感じさせられたかと思えば、稜線の向こう側は新緑、芽吹きのエネルギーが満ちている。まるで世界の境界線に立っているよう…!自分の中にあったモヤモヤ、ドロドロが全部風に吹き飛ばされていくのがわかる。

さらに、少し見る角度を変えるだけで御釜の魅力がこんなにも倍増するとは!いつものレストハウスから見るお釜とはまた違った、少し雪の残る斜面と自然の荒々しくも引き込まれる造形美、そしてまた違った表情を見せてくれる御釜に改めて息を呑んだ。

違う角度から見ると全然知らない世界が広がっていることがある

レストハウスからすぐに絶景が見られるので充分満足していたけれど、あと少し足を伸ばしたたけで、違う角度から見ただけで全然知らない世界が広がっていた。日々忙しくしていると、どうしても効率の良さを追求してしまう。一度見たものは「知ってる」「わかってる」とスルーしがちだけれど、それはとても危険なこと。「わかってる」なんて思っちゃいけない。わたしは「わたし」の視点でしか世界を見ていない事実とその傲慢さを改めて突きつけられたような気がした。

帰り道はもちろん温泉に入り、大好きな豆乳ソフトに舌鼓。

常にわたしをフラットにしてくれて気づかせてくれる大自然。次はどこに行こうかな♡

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深井ゆきえ

フリーアナウンサー。Date fm「Morning Brush(7:30~11:00)木・金曜担当。元ミヤギテレビ。おいしいものを食べたい欲が人一倍強く、趣味は季節の手仕事というオーガニックオタク。2人の娘の子育てと仕事、自分時間のバランスが目下の課題。

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元ミヤギテレビアナウンサー。Date fm「Morning Brush(7:30-11:00)」木・金曜担当。おいしいものを食べたい欲が人一倍強く、趣味は季節の手仕事というオーガニックオタク。2人の娘の子育てと仕事、自分時間のバランスが目下の課題。

  1. 深井ゆきえ【気付きを、あえて言葉で】vol.15

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