宮城の郷土料理として全国的にも知られるようになった「はらこめし」。一年中見かけますが、今の時季にこそ味わって、しみじみと秋の訪れを感じたいですよね。
亘理町荒浜地区が発祥のため宮城県南のお店がまず思い浮かぶものの、実は仙台市中心部にもはらこめしの名店があちこちに!
その中から厳選し、ランチタイムや仕事帰りに立ち寄って食べられる街なか6店のはらこめしを、TANELUNキャラクターぷらんちゃんとともに紹介します。
かつては阿武隈川を遡上してきた鮭を使った、漁師めしらしい、シンプルな混ぜごはんだったというはらこめし。現在は鮭の煮汁で炊いた米に、煮た鮭の切り身と、味付けしたたっぷりのイクラをのせた盛り付けが基本スタイルですが、並べてみればお店ごとの違いが一目瞭然。食材選びから味付け、提供の仕方まで、炊き込みごはんという枠に収まらないこだわりが感じられます。
※食材の価格高騰により、はらこめしの価格は変動する場合があります
※掲載している情報は中止や変更になる場合があります。事前に確認を
時季によって変わる!鮭豆知識
ところで、はらこめしに使われている鮭は、提供する時季によって種類が変わることがあるって知ってました? 宮城県内のお店ではらこめしに使われているのは、主に北海道産などの天然ものの秋鮭と、養殖の銀鮭。違いが分かれば、かなりの“はらこめし通”かも!?
というわけで、はらこめしに使われている鮭がこちら。
秋鮭(白鮭)/天然
9~11月に水揚げされる白鮭を指す。産卵に体脂肪が使われるため、脂のりは控えめであっさりとした味わい。春~夏に獲れたものは時鮭(ときしらず)、未熟なものは鮭児(けいじ)とも呼ばれる。
銀王(銀鮭)/養殖
銀鮭養殖のパイオニア・女川町の「マルキン」が養殖~加工を一貫して行い、ASC認証を取得する宮城のブランド銀鮭。脂がのりやわらかく、しっかりとしたうま味。若いうちに出荷されるので、はらこは採れない。
みやぎサーモン(銀鮭)/養殖
水揚げ時に「活け締め」「神経締め」が施され、刺身で食べられる品質・鮮度を保った宮城の養殖ブランド銀鮭。とろけるような食感で、甘みのある味わい。
伊達のぎん(銀鮭)/養殖
宮城県漁業協同組合の指導のもと、宮城県内の戸倉・女川・雄勝エリアの特定の生産者が養殖し、同組合が餌の管理・生産・販売までしている銀鮭。脂のりがよく、とろけるような食感。
はらこめしを晩秋まで、または年内中の提供というお店も、提供はまだまだ始まったばかり。自分だけの「推しはらこめし」を見つけに出かけてみて。
旬房 街道青葉
大粒のイクラと、丁寧に味付けされた鮭の切り身、錦糸卵のグラデーションが華やか!
北海道産生鮭(秋鮭)が鮮度のよい状態で手に入る9月頃から、毎年メニューに登場しているはらこめしにはファンも多数。鮭のあらで炊き上げたごはんにたっぷりの具材をのせて頬張れば、秋らしさを実感できます。
昼(定食)1,500円。夜は単品で、11月上旬頃まで提供。
待ってました!の声があがる、華やかはらこめしだよ
旬房 街道青葉
宮城県仙台市青葉区中央2-4-7
https://kaidouaoba.gorp.jp/
漁亭浜や 仙台エスパル店
3~6月はみやぎサーモン、8月半ば~11月は秋鮭を使い、せいろでアツアツのまま提供するのが、漁亭浜や仙台エスパル店流。
県北産ひとめぼれにもち米を加え、鮭の煮汁の他にかつおだしや昆布だしをブレンドした炊き込みごはんは、もっちりとして繊細な風味。ふっくらとまろやかな味わいの鮭と、甘めに味付けされたイクラが引き立ちます。2,200円。持ち帰りあり。
せいろで最後までアツアツをキープ。鮭といくらの味わいが引き立つ逸品
漁亭浜や 仙台エスパル店
エスパル仙台 本館地下1階
https://yuriage.co.jp/
魚貝料理 松平(まつべい)
荒浜出身の親方が50年間、生の秋鮭とハラコが手に入る時期だけ作る看板メニュー。
水を一切使わず独自の配合で作る鮭の煮汁と、ふっくらとした宮城県産ひとめぼれ、煮汁をとった鮭とは別に用意した鮭の身を陸(おか)混ぜで合わせ、さっと味付けしたハラコを上に。「食べずには帰れない」と言われるのも納得のおいしさです。1,870円。持ち帰りあり(下写真の包装は昨年のもの)。
親方のおふくろの味♪ お酒の〆に欠かせない看板メニューは、持ち帰り用弁当も大人気
魚貝料理 松平
宮城県仙台市青葉区国分町2-12-16 マークビル2階
http://www.matsubei.com/
鮭cafe&bar 銀結び
銀結び本店で好評のはらこめしをベースに、洋風にアレンジ。
生でもおいしい銀王を煮汁にくぐらせ軽く火を通したら、バターライス仕立てにした鮭だしの炊き込みごはんの上にオン。芳醇な香りのごはんとクセのない鮭との抜群の相性の中に、弾けるイクラのアクセントが感じられ、新たなおいしさに目覚めそう。1,650円。持ち帰りあり。
バターライス仕立てのごはんが、クセのない銀王とベストマッチ☆ 洋風もイイね!と思わずうなっちゃう
鮭cafe&bar 銀結び
宮城県仙台市青葉区国分町2-13-28 ニュー若竹ビル1階
Instagram @cafe_bar_ginmusubi
せり草庵
土鍋炊きのはらこめしを一年中味わえる「せり草庵」で好評なのが、通常の約3倍のイクラが添えられた「イクラたっぷり」(2,980円・通常1,850円)。
鮭の煮汁とかつおだしで品よく仕上げた宮城県産つや姫のアツアツ炊き込みごはんに、鮭の身をさっくりと混ぜ込み、その上からイクラを好きなだけ!
主役の鮭は年内までは秋鮭を、他はみやぎサーモンを使用。持ち帰りあり。
約3倍量のイクラに圧倒されるはらこめし。おこげまでおいしい土鍋炊きだよ。年末近くは2週間以上前の予約をおすすめ
せり草庵
宮城県仙台市青葉区中央3-6-12 仙台南町通りビル2階
https://serisouan.owst.jp/
磯料理 喜良久亭(きらくてい)
ピーク時には持ち帰りを含め1日50食が完売するという、秋鮭のはらこめし。
料亭らしいあっさりとした味付けの秘密は、鮭のあらを使わず、身のみで取る煮汁にあり。ひとめぼれとみやこがねをブレンドしたもっちりとしたごはんの中に、ホクホクとした鮭の食感とイクラのうま味、三つ葉の爽やかさが広がります。
11月頃までの限定メニュー。2,500円。持ち帰りあり。
鮭の身のみを使うはらこめしは、料亭らしいあっさり味。期間中、何度も足を運ぶ人もいるんだって。追加はらこはプラス950円
磯料理 喜良久亭
宮城県仙台市青葉区北目町3-8 旭屋佐藤本店ビル2・3階
https://www.kirakutei.co.jp/
はらこめしレポーター大募集
この記事で紹介した6店のはらこめし、食べたくなったでしょう? いや食べたくなっているはずです!
そんな方にうれしいお知らせ。スタッフと一緒にお店を巡り、リアルな声でおいしさを伝えてくれる読者レポーターを大募集します。
レポートの模様は動画にして、10月8日の「はらこめしの日」(←知ってました?なぜかは調べてね)に合わせてTANELUN Webで公開予定。はらこめし大好きさんも、初はらこめしの方も、どしどしご応募ください!
はらこめしーず募集要項
【期間】2022年9月下旬~10月初旬
【定員】最大6人(書類審査あり)
【内容】この記事で紹介のはらこめし提供店を編集スタッフと一緒に訪れ、食レポの取材・撮影にご協力いただきます。どの店舗をレポートしてもらうかは希望を踏まえた上で当社にて決定。採用人数に応じて、1店舗~複数店舗お願いする場合があります。レポートの経験・未経験は不問。
ご協力いただく方には9月中旬~下旬頃、編集スタッフからメールもしくは電話でご連絡します
レポーターに関する問い合わせ
仙台リビング新聞社
TEL 022-265-4305
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